宅建は誰でも受かるという迷信

宅建試験は誰でも受かる。そういう人がいます。そういう人に限って資格を持っていなかったりして、何ともいいかげんなアドバイスです。ネットでも簡単に受かる、落ちる方がおかしいという意見が多く見られます。まさに流言飛語。何の根拠もないものです。

宅建試験は上位1割強が合格する試験です。入試同様に、成績のいい人間から順に合格させていき、1割強になったあたりで後の全員を「不合格」にする試験です。受験者は毎年20数万人を数え、勉強はしているけど諦めて受験を投げ出す人間を含めれば、相当な数になるといわれます。

宅建は20万人が受ければ、18万人近くの受験者が「不合格」になるのです。これの一体どこが「誰でも受かる試験」なのでしょうか。日本一不合格者数が多い資格試験ではないでしょうか。いえ、大学入試や入社試験などを含んでも一番かもしれません。決して簡単な試験ではないのです。そして、簡単な試験だと甘えている人間が、毎年20万人ほど不合格者として投げ出されているわけです。合格を本気で目指しているなら、これを機会に認識を新たにしてください。

ではなぜ、こんな迷信が信じられているのでしょうか。受験者に「落ちるよ」というよりも「受かるよ」という人の方が人気が出るというのが一点。もう一点は、匿名であることをいいことに他人を見下したい人がたくさんいるということです。他人の足を引っ張ることで自分が伸びたいという人間はどこにでもいるものです。騙されてはいけません。繰り返しになりますが、宅建は甘い試験ではありません。

合格者は早い段階で「誰でも受かる試験ではない」という事実に気づき、たゆまぬ努力を重ねてきた人です。言い換えれば早期に問題集を開いて「こりゃまずいぞ!」と思った人です。受かるのは頭がいいからではありません。どんな天才も知らない国の言葉は話せないのです。早期に、十分な準備が大切です。まずはテキストを開くことです。

しかし、誰でも12点取れるという事実

宅建試験は4択です。すなわち、鉛筆を転がしても、真剣に悩んでも4分の1で当たるようになっています。問題数は50問で、制限時間は2時間。1問2分少々と考えると、なかなかのハイペースで解いていかなければなりません。しかし、一切の準備がなくとも、確率論からいえば50問の内12.5問は正解できるのです。例年の合格圏は約7割の35点ですから、23問分正解を上積みすれば合格が可能です。

「なんだ、簡単じゃないか」と思ったあなた。甘いです。甘過ぎます。初恋どころの騒ぎの甘さではありません。誰でも12.5点取れてしまう欠陥試験だからこそ、そこから先を「簡単には取らせない」鉄壁の布陣が敷かれているのです。まともな準備もしていない人間は問題の意味すら理解できないように構成されているのです。不動産というものは高額であると同時に専門性が高く、誰でもかれでも商売をされては困ります。試験に合格しても、実務をするに足る人物かどうかを見極める試験や審査があります。土壇場で鉛筆を転がしているようでは合格はおぼつかないと思っていてください。

合格者正解率が5割を超える問題を間違えなければよい

「基本的には」合格者の半数が正解している問題を落とさなければ、よほど他の問題が壊滅していない限り合格できます。鉛筆を転がしても4問につき1点とれますし、4択の内、1つでも択を消すことができれば3分の1で正解を選ぶことができます。こうやって完全な状態でなくとも知識の積み重ねとテクニックで合格を目指すことは可能です。ただし、裏を返せば合格者の大半が正解している問題を落とせば、それは大ピンチだということでもあります。例年合格者の正解率が高い宅建業法、民法(権利関係)、税・その他の5問免除科目はしっかり得点したいところです。特に宅建業法は、合格者は8〜9割とるのが「普通」です。ここに穴がある方は、ほぼ確実に合格圏外に弾き出されますので、注意が必要です。


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